コンタクトをスムーズに装着するには、多少の慣れやコツが必要です。しかし、それだけではなく、目の状態によっても装着のしやすさが変わります。どんなに慣れている人でも、目の状態によっては装着に時間がかかる、ということもあります。
「コンタクトの装着が難しい」と、多くの方が感じているのが、起きた直後のタイミングです。
寝起きにコンタクトが入りにくい原因は?
視力を矯正しないと生活が難しかったり、外出の予定があったりという理由で、起きた直後にコンタクトを装着しようとすると、上手く入らなかった…そんな経験をしたことがある方は多いと思います。忙しい時間帯なので、装着に手間取りたくないですよね。なぜ上手く装着できないのでしょうか。寝起きにコンタクトが入らない原因、それは“目の乾燥”だと言われています。人の目は、基本的にいつも涙が分泌されていますが、唯一寝ている間だけは例外です。涙が分泌されません。
“通常涙は、一日に2~3cc位分泌されていると考えられていますが、睡眠中には分泌されません。”
引用元:目の常識あれこれ(若葉眼科病院)
このため、起きた直後の目は涙のうるおいがなく、乾燥しています。コンタクトは、涙の力で目の表面に張り付いているので、乾燥している状態の目では、上手に装着できません。仮に入れられたとしても、目がゴロゴロしたり、異物感があったりして、外してしまうケースが大半です。
寝起きにコンタクトを装着するのはよくないって本当?
そもそも起きた直後にコンタクトを装着するのはよくありません。起きたばかりの目の中には、汚れや目やにが溜まっています。その状態では、レンズと目の間に入り込んだ汚れや目やにが、目の表面を傷つけてしまいます。すぐに装着したい時は、先に目薬を差して汚れや目やにを洗い流しましょう。乾燥した目に水分も補充されるので、スムーズに装着できるようになりますよ。女性の方は、装着が遅すぎるのも目を傷つける危険があります。女性は大半の方が、お出かけ前にメイクをしますよね。メイク後は、化粧品の汚れが目の中に入り込んでしまっている状態です。汚れや目やにが溜まっている時と同様、目の表面を傷つけてしまう危険性があります。特にカラコンを愛用している方は、一緒にメイクをする方が多いので注意が必要です。
カラコンユーザーもそうではない方も、レンズの装着に適切なタイミングは朝起きて洗顔をした後であり、メイクをする前という点は共通です。特に事情がなければ、このタイミングで装着してください。
寝起きじゃないのにコンタクトが入らない。そんな時は商品の変更を
中にはタイミングに関係なく、「いつでもレンズを入れるのが苦手」という方もいます。例えば指の上に乗せた時にレンズがへたってしまったり、裏表を間違えて装着してしまったり…そんな方は、取り扱いやすい商品を使ってみましょう。例えば、レンズがへたってしまって困る方は、「メニコンワンデー」が使いやすくおすすめです。適度なコシがあり、型崩れしにくくなっています。しっかりとおわん型がキープされるので、指にまとわりつかず、スムーズに装着できますよ。
裏表を間違えてしまう方は、「ワンデーアキュビューモイスト」のようなアキュビューシリーズの商品をお試しください。ほとんどの商品に、裏表を判別できる“123マーク”がついています。123の数字をきちんと順に読めれば正しい向き、321と反転していたら誤った向きと分かります。「シード1dayピュアうるおいプラス」も、裏表を見分けるマークがついている商品の1つ。レンズに2つの「Pure」マークが入っています。
この他、指が濡れていると、レンズが指に張り付いてしまってうまく入りません。手を洗った後はしっかりと指の水気を拭き取ってから装着してくださいね。
寝起きでもそうではない時でも、コンタクトの装着が苦手という方は、まず原因を把握しましょう。原因が分かれば、スムーズに装着するためにどうすればいいか、分かります。解説した内容を参考に、対策方法を見つけてくださいね。