現代人にとって、電子機器はなくてはならないものになりました。子どもからお年寄りまで、年齢や性別に関係なく多くの人が活用しています。
特に2020年からは、新型コロナウイルス感染症の流行によりパソコンを使って仕事をしたり、動画を見たりと、より電子機器が身近になったという人が増えています
そんな液晶画面が、実は人に良くない影響を及ぼすことをご存知でしょうか？
厚生労働省でも、液晶画面を持つ装置を用いた「VDT作業」は、心身に負担がかかると述べています。
“近年、職場における情報技術化が急速に進められており、VDT作業が広く職場で行われ、職場環境、作業形態等についても大きく変化するとともに、心身の疲労を訴える作業者が非常に高い割合を占める状況にある。”
引用元：[PDF] VDT作業における労働衛生管理のためのガイドラインについて（厚生労働省）
液晶画面によって、なぜ心身に負担がかかるのか？原因の1つは、液晶画面から発せられる強い光です。
液晶画面が発する強い光の正体
光は、「 nm（ナノメートル）」という単位で表される波長の長さによって、いくつかの種類に分類されています。
例えば、肌に有害だと言われる紫外線は、400nmより波長が短い光の一種です。とても強いエネルギーを持っています。
肉眼で見える光の中で紫外線に近い強いエネルギーを持つ光は、「ブルーライト」と呼ばれます。波長の長さはおよそ380～780nm。液晶画面が発しているのは、この光です。
紫外線に限りなく近い、強いエネルギーを持つ光が角膜や水晶体を通り抜けて網膜に到達する。このことが目に大きなダメージを与え、様々な症状が現れる原因になります。
最近では、肌の酸化ストレスを可視化できるバイオフォトン測定技術と、皮膚中の成分の分析により、肌にも害があることも明らかになりました。
ブルーライトが及ぼす影響
では、目が強い光を浴びた時、どのような問題が起こるのでしょうか？次の3つが知られています。
加齢黄斑変性になるリスクが高まる
網膜の中心部にあたる黄斑（おうはん）に老廃物が沈着することで発症する眼病に「加齢黄斑変性（かれいおうはんへんせい）」があります。
加齢黄斑変性は、一般的には加齢が原因と言われていますが、強い光によっても発症する可能性が高まると言われています。エネルギーの強い光を浴びることで黄斑がダメージを受け、失明の大きな原因になります。
眼精疲労の症状が現れる
波長が短い光は、散乱しやすいことから眩しさやチラつきを感じやすいです。ピントを合わせづらいため、脳に負荷がかかります。
エネルギーの強い光を見るために瞳孔が縮小するため、目の筋肉も疲弊しやすいです。
このように、脳と目の筋肉に大きな負担がかかることから、眼精疲労を引き起こしやすくなります。
睡眠の質が低下する
人の体には、網膜に届く光の量や食事のタイミングによってコントロールされる体内時計が存在しています。
体内時計が正常な場合は、体内時計に従った生活をすることで健康を維持することができます。しかし、強い光は体内時計を狂わせる一因です。
夜間にエネルギーの強い光が網膜に届くことで、脳が夜の時間帯を朝だと錯覚してしまい、眠りにつくために必要な「メラトニン」というホルモンの分泌が抑制されます。
体内時計が狂い、寝つきが悪くなったり、眠りが浅くなったりと睡眠の質が低下するので、健康を害すると言われています。
エネルギーの強い光を完全にシャットアウトすることはできないものの、目が浴びる光の量を極力減らすことで、上述した問題を解決できます。
ブルーライトカットできるコンタクトを紹介
ブルーライト対策というとメガネを使った方法が一般的ですが、最近はコンタクトにも対策できる商品が増えています。
コンタクトは、メガネのように外見を変えてしまわないのが大きなメリット。友達と遊ぶのにオシャレをしたい時や、仕事で外見に気を遣わなければならない時などにぴったりです。
ここからは、ブルーライトカットの機能がついた使い捨てコンタクトをご紹介します。それぞれ使い心地や機能が異なるので、自分に合った商品を使ってください。
有名なアキュビューブランドのコンタクトです。
アキュビュースマート調光は、身を置いている環境によってレンズの色が変わり、目に入る光の量が自動的に調整されます。
レンズの色がもっとも薄い状態で最大15％、もっとも濃い状態で最大55％のブルーライトをカットできます。
紫外線の影響を抑えたり、光が原因のまぶしさを軽減したりもできるので、光が関係する目や見え方の様々な悩みを解決できます。
残念ながら、現在のところワンデータイプは存在しません。2ウィークタイプのみの販売なので、コストを考えると、毎日コンタクトを使用する方に向いています。
レンズ全体がグリーンの色素で着色されているワンデータイプの商品です。装用時、このグリーンのカラーが有害な光をシャットアウトし、目への負担を軽減してくれます。
ブルーライトの軽減率は約18％です。
レンズが着色されているといっても、見え方に影響が出るほどではありません。
また、他人から見ても、レンズの色が緑であるとはほとんど分かりません。
毎日使える30枚入りの他に、お試しで使いやすい5枚入りの商品も販売されています。
初めてピュアリティを使うという方は、まず5枚入りからの購入がおすすめです。
ワンデータイプの使い捨てクリアコンタクトです。黄色の色素でレンズが着色されています。これにより、目に入るブルーライトの光を約15％カットできます。
含水率55％のレンズは柔らかく快適なつけ心地です。うるおい成分PVPも含まれているので、みずみずしさが長くキープされます。さらにUVカット機能つきなので、日差しの強い日も安心して使えます。
こちらもピュアリティ同様、通常の30枚入りに加えて、気軽に購入しやすい５枚入り×2箱セットが販売されています。
クリアタイプだけじゃない、カラコンでもブルーライト対策を
ここまでは、ブルーライトカットできるクリアコンタクトの紹介をしましたが、カラコンでも、ブルーライト対策をしながら使用できる商品があります。
ここからは、ブルーライトカット機能つきのカラコンを紹介します。
先ほどご紹介したピュアリティのサークルレンズタイプです。瞳を有害な光から守りながらオシャレができます。
こちらもクリアレンズと同様、レンズ全体がライトグリーンの色素で着色されていますが、瞳の色が緑になることはないので、オシャレの邪魔をしません。
ピュアリティ サークルのカラー展開は、シンプルな薄ブラウンのサークルデザインが瞳に馴染む「サークルブラウン」、ぼかしフチ＋ピンクベージュのレンズが透明感をアップさせる「ソフトブラウン」、繊細なドットが瞳に抜け感を与える「デイブラウン」の3色です。
目に入るブルーライトを約15％カットする機能がついています。つけ心地にもこだわっていて、水分を多く含ませることで、柔らかくみずみずしい装用感を実現しています。
カラー展開は、学校や職場で使いやすい「ベーシックバリア」、瞳に艶感をプラスする「ピュアバリア」、瞳をワントーン明るくする「フレアバリア」、瞳の印象を柔らかくする「ノーブルバリア」の4色です。
個性的でオシャレなデザインのレンズが素敵な、ワンデータイプのチャンス ワンデー。カラー、サイジング、フィッティングにこだわり抜いて作られています。
カラー展開は、ミステリアスな雰囲気を出せるグレー系の「レヴェリスノウ」、アンニュイな印象の瞳になれるグリーン系の「ステイブルグラス」、優しく発色するような透明感をプラスするオレンジブラウンの「ルフレラセット」、あか抜けた印象の瞳になれるダークブラウンの「クレバーブラウン」の4色です。
このうち、ブルーライトカット機能がついているのはステイブルグラスとクレバーブラウンの2色です。どちらも目に入るブルーライトの光を、約15％カットします。
液晶画面の使用が当たり前になっている現代では、ブルーライトの対策ができるコンタクトの種類も豊富です。
スマートフォンやパソコンを使用する機会が多い方は、こちらでご紹介したブルーライトカットできるコンタクトやカラコンを購入して、使ってみてはいかがでしょうか？
